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日頃からの、食中毒予防にご注意ください!

いなば院長からの医療コラムです。(2017年6月28日)

日頃からの、食中毒予防にご注意ください!

食中毒予防、細菌に注意ください!
年間2~3万人の方が食中毒になっております。 その背景に、エアコン完備等の住宅環境や輸入食品の増加、冷凍・冷蔵食品の大量流通などがあり、一年中発生しやすい状況にあるのです。

 

食中毒を防ぐポイント
食中毒予防3原則は、菌を 「 1 つけない 2 増やさない 3 やっつける 」です。

日頃からの、食中毒予防にご注意ください!
以下の点について注意しましょう。

買い物:特に生鮮食品は回転率のいい店で購入することです。
買い物の順番としては、生鮮食品は最後に購入します。
買ったものは、長時間持ち歩かず、2時間を越えるものは保冷剤を入れます。


保存: ビンや缶などの容器は拭いてから冷蔵庫に入れます。 肉・魚などは調理直前まで冷蔵庫に入れておきます。
肉や魚介の汁が付かないようにする。 低温増殖する菌がいるので長期保存は避けましょう。
冷蔵庫は詰め過ぎず、扉の開閉を少なくし、庫内の温度を上げないようにご注意ください。調理: 調理前、調理中に生鮮食品に触ったら、よく手を洗いましょう。包丁・まな板は、加熱しないものから先に、あとから肉や魚介に使いましょう。調理器具は、食材が変わるたびに洗いましょう。 熱湯をかけると消毒効果があります。食品の中心部までしっかり加熱すると、ほとんどの菌は死滅します。


食事: 常に暖かくして食べる料理は65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下、が目安です。食品は、調理前でも調理後でも、室温に長時間放置しない様にしましょう。食中毒菌0157の場合、室温で15~20分置いておくだけで菌の量は2倍になります
(食中毒菌のO111,O128,O26なども80℃以上、1分で殺菌可能です。)加熱は大切です!

 

食中毒の原因となる細菌とその対策

菌の種類

症状

原因

予防のポイント

サルモネラ菌 魚や卵などに付着
十分な加熱で殺菌可能
食後6~48時間後に嘔吐、腹痛、下痢、発熱等 加熱不足で食す生肉を切った包丁害虫・ペットから 十分加熱して早めに食べる
カンピロバクター 行楽シーズンに多い 食後2~7日で下痢、発熱、嘔吐特に幼児に多い 加熱不足の鶏肉、牛レバーから無殺菌の湧き水、ペットから 生肉は中心部まで火を通す。冷蔵庫の保存も汁が混じらないよう注意。ペットと遊んだ後の手洗
腸炎ビブリオ 主に近海魚に付着 食後4~96時間後に激しい下痢腹痛を起こす。抵抗力のない人は重くなりやすい 魚介類をよく洗わずに調理する魚介類の刺身、寿司を食べる 魚介類は流水で洗う。冷凍物の解凍は自然解凍は避け、レンジで加熱が必要なものは十分加熱する
黄色ブドウ球菌 ヒトの皮膚、鼻やのどに常在する菌食品の中で増殖 食後1~6時間で嘔吐、腹痛発熱はしない 皮膚や傷口から菌を作る毒素は強く、加熱しても防げない 手に傷があるときは傷が食品に触れないようにおにぎり等ラップを使う
ノロウィルス 生や加熱不十分な二枚貝から感染非常に高い感染力 食後1~2日で激しい下痢、腹痛 加熱不足で食す感染者の手や包丁吐物からも感染 十分加熱して食べる体調の悪い時に二枚貝を食べない。吐物処理はゴム手袋やマスクをし使用した雑巾や汚れた床は漂白剤で消毒する
病原性大腸菌 加熱不足の肉や生野菜から感染 食後12~72時間で嘔吐、腹痛、発熱血便になることも 加熱不足の肉や生肉を切った包丁で他のものを切る野菜を洗わずに食べる等 生肉を触った手はよく洗う。生野菜はよく洗ってから食べる。加熱品は十分加熱する。
腸管出血性大腸菌
(O157)
(O111)
他の病原性大腸菌より症状が激しく、重症化することも 食後12~60時間で猛烈な腹痛、下痢、下血、嘔吐など。重症化すると死に至る 加熱不足の肉や生肉を切った包丁で他のものを切る。野菜を洗わずに食べる等 生肉を触った手はよく洗う。生野菜はよく洗ってから食べる。加熱品は十分加熱する
ウェルシュ菌 カレーやシチューなどたくさん作って加熱を繰り返す食品が原因 食後8~20時間でおなかが張り、腹痛、下痢を起す1日程度で回復 大量に作り室温で冷まして放置し、再び加熱を繰返す 暖めでなく十分加熱する。残ったものは小分けしてすばやく冷やし保存する
ボツリヌス菌 瓶詰め、缶詰など長期保存できる自家製食品に多い 食後8~36時間で嘔吐、下痢、うまく話せない、物を飲み込めない等、重症化すると呼吸困難に レトルトと同じような包装の場合冷蔵保存しないと菌が発生する。海外ではハムやソーセージが原因の場合もある 土の中にいる菌なので料理に使う材料はしっかり洗う。パックや缶が膨張していたり異臭がするときは食べない

 

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